修理できる鏡とできない鏡

か~くん

鏡修理の話ですが、いちおうウチの店でも修理できるものとできないものがありまして、基本的に修理できるものは、

1.額縁のような作りで鏡を簡単に取り外せるもの
2.フレームを分解できて再度組み立てが可能なもの
3.手持ちのタイプで単純に鏡を貼り付けてあるタイプのもの

となっています。

逆にできないものは
1.布製の折りたたみタイプのもの(実はこのタイプの修理依頼がすごく多いのですが、縫製し直す必要があるので無理なんです…
2.鏡を取り出せないように作りこんであるもの

みたいな感じです。(他の店だとこういうタイプでも修理してくれるところがあるかもしれませんが…)


いちおう依頼をいただく際に必ず写真を送っていただくので、だいたいその時点でできるかできないかの返事をさせていただくのですが、やはり現物を見てみないとわからないってこともあるので、その場合は修理できなければ送料着払いでお返しするという条件で鏡を送っていただくこともあります。
でもまあ今までそうやって修理できなかった例はただ一度だけなんですけどね。
しかし、あの時はご迷惑をおかけしたこととともに、修理できなかったことがほんと悔しかったですねぇ…。
無理矢理やればできなかったこともないのでしょうが、見えない部分を壊し、元の形を変えてまで修理してしまうやり方は自分的に納得できないので、あの時は泣く泣くお返しさせていただきました



ということで前置きが長くなりましたが、今回ご依頼いただいたのがこちらの鏡。
鏡修理 鏡修理

こちらの鏡は海外で購入された一点モノの鏡らしく、思い入れもあるのでぜひ修理してほしいとのことでしたが、写真を確認したところ裏蓋さえ剥がせればなんとか修理できるかもってことで、先ほどの条件をご了承いただいた上で送っていただきました。


で、早速フレームの裏側の折り返しを慎重に持ち上げ、裏蓋を剥がしてみたのですが、なんとまだその下に土台の台紙があって鏡が見えてこない・・・
鏡修理


しかもこの台紙が表側の面で全て接着されていて、鏡の部分は完全に袋状になっていました。
折り返し部分だけならまだしも、さすがに表側をめくるとなるとアルミ箔がふにゃふにゃになってしまい、元通りに綺麗に圧着させるのは不可能かもってことで、この時点で修理不可能でしたというメールを書いていたのですが、さすがにもう二度とこういう形でお返しするのも嫌なのでもう一度頭をフル回転!

で、色々と考えた結果、下側になる部分(赤線で囲った部分)だけ魚を下ろすようにカッターを入れ、そこから鏡を取り出すことにしました。
鏡修理



とはいえ、本当に気を付けてやらないとカッターの刃がアルミ箔を突き破ってしまいますので、慎重に慎重に切り開いていきました。

そして鏡が見えた時点でその部分から鏡を滑り出させ、無事取り出すことに成功
あとは同じ形に鏡を切ってもう一度入れ、切り開いた部分には接着剤を塗って元通りの形に組み立てることができました
鏡修理


さすがにこういう一点モノの鏡って、壊してしまうと後がないし、結構取り替えすることを考えて作られていないことが多いので簡単な作りのものでも本当に修理するのが難しいです。
でも、修理したものをお返しして喜んでもらえた時の喜びはそれ以上のものがありますからね。とはいえ、やっぱり修理するならもっと簡単に修理できるもののほうがいいですねw。


A様どうもありがとうございました。
これからも末永く大事に使ってくださいね


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Comments 2

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リサパパ

なんか直し辛そうな鏡、家に無いかなぁ~v-389

  • 2013/05/14 (Tue) 08:49
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か~くん
Re: リサパパさん

たぶん無いと思いますよ~~~~wv-356

  • 2013/05/14 (Tue) 09:27
  • REPLY